"timeless"

川原節子 濱口直輝
ビデオ インスタレーション. h160cm x w120cm
ミックス メディア: テキスタイル、映像、サウンド 2006
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現代社会は、私たち固有の伝統文化を忘がちにさせます。しかし、ふとした時その伝統文化の大切さを認識します。着物は日本文化を象徴する典型的なたとえでよく使われますが、今日の日本では着物を着る機会はほとんどありません。着物は今日の生活から急速に消え去ろうとしています。 しかし、特別な行事、儀式など着物を着用すると、日本文化での着物の持つ意味は、とても重要で、また楽しむことができます。


この作品では、伝統、現代の日本文化の関係性を映像、音、織物の相互関係を発展させ表現します。

 

濱口直輝は、日本の現代社会(都市環境、騒音、電車、看板など)をテーマに一連の短編映像を制作しました。

映像は、"蓄光糸" と絹で織られた着物(制作:川原節子)に投影します。 "蓄光糸" を使って伝統的な柄を着物に織リ込みます。振り袖は未成年の和服にあたり、大人へと変化する関係性から伝統、現代の相互作用を表現するため使用します。

 

映像を投影することにより "蓄光糸" は光を貯め、暗い部分で伝統的な模様を輝かせます。また、光を浴びない部分の"蓄光糸" は、すぐに輝きを失います。

 

現代社会をテーマに制作した映像の中で、伝統的な着物の模様は見え隠れします。映像が変化するのと同様、着物に織られた伝統的な模様も変化し続けます。この相互作用によって様々なイメージを作り出します。

この作品を通し、私たちが生活する現代社会で見え隠れする伝統文化を認識し、共存していく方法はないか考えて頂く機会になれば嬉しく思います。

 

展示歴

"Tokyogaqui"
2008
ブラジル サンパウロ


"Kimono, Canvas of
my Japanese Spirit

2006
イギリス ロンドン